紫蘭 まに

不本意な吸血鬼
人間と関わり合いになりたくないのにあいつら勝手に魅了されてやがる！私が美しいばっかりに！
老齢のナウな吸血鬼。山形の田舎町で生まれ、ひっそりと暮らしていた。
しかし「高速建設するんで」と立ち退きを命じられ、街中に越したことから彼女の暮らしは激変する。
周囲に人！人！人！そして魅了！魅了！魅了！さらに誘拐！誘拐！誘拐！
たちまち有名になる吸血鬼。のどかに暮らしたい吸血鬼。
そんなこんなで紫蘭まには出不精になってしまったのであった。他人との交流といえば週に一度近所のハツヱさん（86歳）とチェスをする時、そして近所の眷属（トカゲ）と定例会をする時のみである。
生協の輸血パック(ワイン）をもっぱら利用しており、コープの宅配お兄さんとは顔なじみ。